観光客数4年ぶり増加…渡島管内10年度
update 2011/6/29 10:26
渡島総合振興局は28日、2010年度の管内観光客の入り込み数と訪日外国人宿泊者数(いずれも速報値)を発表した。観光客数は約953万9000人で、前年度比約29万1000人増、対前年比で3・1%の増加となり4年ぶりに増加に転じた。外国人宿泊者数は1997年の調査以来最多。本年度は東日本大震災で入り込み数が減少しているが、官民連携した安全性PRなどで今後の回復に期待がかかる。
観光客は現行方法で調査を始めた97年以来、09年度の924万8000人に次いで過去2番目に少なかった。前年度に猛威を振るった新型インフルエンザの影響が見られなかったことや、全国的な景気の持ち直しに伴う観光需要の回復などが要因。
道外客は470万2000人(49.3%)で、前年比4.8%増と大きく伸びた。函館―関西便が6〜9月に増便されたことや、台湾を中心としたチャーター便が増加したことなどが要因。月別では、震災の影響で3月の観光客数が前年比15.4%減と大きく落ち込んだ。
前年度を上回ったのは函館、北斗、知内、木古内、森、八雲、長万部の7市町。伸び率が最高だったのは八雲町で16%増の51万人。09年10月に八雲パーキングエリアのオープンにより、ハイウエイオアシスである噴火湾パノラマパーク利用者が増加したためとみられる。函館市は5.9%増の約458万6000人。同振興局は函館競馬場のリニューアルオープンや、箱館奉行所の復元オープン、東北新幹線の新青森駅開業効果が主な要因と分析している。
一方、前年度を下回ったのは松前、福島、七飯、鹿部の4町。サクラの開花がゴールデンウイーク後にずれ込んだことや、宿泊・観光施設の一時休業が影響した。
外国人宿泊者数は17万5088人で、前年比21.4%増、実数は3万877人の増加となった。新型インフルの影響がなかったことに加え、東アジアの経済状況好転、台湾からのチャーター便の増加が要因。台湾が8万9390人と最も多く、韓国3万8166人、中国1万2278人、香港1万1034人と続く。特にシンガポール(8941人)とマレーシア(4691人)が高い伸び率を示しており、ここ数年続く北海道ブームが影響しているという。同振興局は「本年度は震災の影響で厳しい状況だが、海外からの旅行会社やメディアによるツアーで安全性をPRしており、台湾からのチャーター便も戻りつつある。後半の巻き返しに期待したい」(商工労働観光課)としている。
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