防災、環境テーマに開幕・・・北海道ユニバーサル上映映画祭七飯上映会

update 2011/6/26 12:04


 【七飯】障害の有無、種別を問わずに映画を楽しんでもらうイベント「第6回北海道ユニバーサル上映映画祭七飯上映会(同映画祭実行委主催)が25日、七飯町文化センターで開幕した。初日は映画作品の上映のほか、地元の中高生が防災と環境にかかわるまちづくりの考えを発表した。会場では東日本大震災の遺児支援として募金を呼び掛け、益金、募金を寄付することにしている。26日まで。

 同映画祭は市民グループ、障害者団体の関係者ら有志が2006年に北斗市で開催。その後函館市でも開き、一昨年は七飯上映会も行っている。会場は視覚、聴覚障害者や車いす利用者らに対応した「ユニバーサルデザイン」の環境を整え、上映作品すべてに日本語字幕や音声ガイド、ミュージックサインなどを施している。

 今回は「防災と環境」をテーマに開催し、初日は阪神淡路大震災15周年の特別企画として制作した「その街のこども」を上映し、約150人が観賞した。

 その後のワークショップでは、七飯中学校生徒会が「ハザードマップが生かされる街に」、七飯高校科学部が「廃材を利用した水質改善」と題してそれぞれ活動の成果を発表。

 同生徒会は全校生徒にハザードマップにかかわるアンケートで周知度を調査し、マップの存在を「知らない」が67%だったことなどを報告。2000年に発生した有珠山噴火の際にハザードマップが効果を発揮したことを伝え、「ハザードマップが人目に触れる工夫や、全町民が避難場所を確認しているかなどのチェックも必要」と述べた。

 七飯高校は大沼の水質改善につながる物質を探そうと、貝殻など廃材を利用した水質調査の実験を実施し、その結果を報告。活動を通して、水質改善の必要性を訴え、同部の高田瞳さん(2年)は「自然環境に対する関心を深めてもらえれば」と話した。

 26日は午後1時から地球温暖化をテーマとしたドキュメンタリー映画「北極のナヌー」、同3時45分から「その街—」を上映。同2時半から中宮安一七飯町長を交え「バリアフリーの視点から環境・防災問題を考える」と題したてい談が行われる。一般800円、高校生500円、中学生以下無料。

提供 - 函館新聞社


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