太平洋マイカ調査 昨年同様「来遊まだ」
update 2011/6/22 10:01
函館水産試験場(函館市湯川町)が21日発表した道南太平洋側のスルメイカ(マイカ)漁場調査結果によると、青森県下北半島東沖で漁獲されたが、函館市木直沖と日高管内浦河沖はともに捕れなかった。最も多く捕れたイカの胴長(サイズ)は12センチ(昨年11センチ)。同水試調査研究部の沢村正幸研究主任は「昨年同様に道南太平洋側では来遊がまだ見られていない」と話している。
マイカは7月以降、太平洋側を北上してきた群が道南に到達、漁獲される。調査は釧路水試の調査船「北辰丸」(216トン、イカ釣り機6台)が今月14〜17日に行った。
調査3地点のうち、下北半島東沖では6匹が漁獲され、イカ釣り機1台1時間当たりの漁獲尾数は0.2匹(昨年0.34匹)。木直沖と浦河沖は漁獲がなかった。3地点平均は0.07匹(同0.13匹)だった。
魚体の大きさは胴長11〜17センチ(同8〜12センチ)。昨年見られた10センチ以下の小型は漁獲されず、昨年見られなかった15センチ以上の個体があった。これとは別に釧路水試が行った、より南側に位置する道東太平洋の調査では、昨年より大型の個体が多かった。
イカの分布目安となる水深50メートルb水温は、下北半島東沖で9.9度(同10.7度)と昨年を下回り、木直沖で7.3度(同6.3度)、浦河沖で7.4度(同7.2度)とそれぞれ昨年を上回った。海域全体の水深50メートルの水温は浦河近辺沿岸を除き、昨年と同程度となった。
しばらくの間は日本海側が漁場の中心。函館市市場課によると、漁解禁日(今月1日)から20日までの市水産物地方卸売市場(豊川町)でのマイカ取扱量は42トンで、前年同期の約3割。マイカ全体の平均市場価格は1キロ当たり444円で、昨年より74円高い。捕った後に船の生けすで生かしたまま港まで持ち帰る「生けすイカ」は同712円で、昨年より132円安く、魚体が小さいことが影響しているとみられる。
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