盛岡・渋民小児童 啄木一族の墓訪問

update 2011/6/17 10:06


 修学旅行で来函している岩手県の盛岡市立渋民小学校(佐々木健校長、児童247人)の6年生31人が16日、石川啄木一族の墓(住吉町)を訪れた。同校出身の啄木が眠る墓を掃除し、校歌を斉唱。潮風を受けながら、大先輩への思いを新たにした。

 同校では1年生から啄木や金田一京助ら盛岡ゆかりの人物について学ぶ授業を実施。今回の修学旅行は、今年が啄木の百回忌の年であるのに合わせ、先人教育の集大成との位置付け。数年前に佐々木校長(55)が発案し、1泊2日の旅程で今年初めて実現した。

 同日早朝に盛岡を出発して来函した一行は市文学館での見学後、啄木の墓を訪問。同館の森武館長も見守る中、雑巾やタワシで墓石の汚れを丁寧に落とした後、花を供えて全員で合掌。「大先輩への尊敬の念を新たにし、これから頑張ります」と墓前に誓うと、1953年から歌い継がれる啄木作詞の校歌を高らかに歌い上げた。

 児童会長の玉山紫野さん(11)は「宮崎郁雨らとの交流など啄木の人間関係を学ぶことができた」と笑顔。同会副会長の三浦鈴香さん(12)は「今日は一生に残る思い出になった。お墓に眠る啄木一族の皆さんはきっと喜んでいるはず」と目を細めていた。

 来年も修学旅行で来函するという佐々木校長は「啄木を縁に函館との距離がぐっと縮まった。児童には良い経験になったと思う」と話していた。 一行は17日午後に帰路につく。

提供 - 函館新聞社


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