サケから医薬品原料生産へ…乙部町
update 2011/6/16 12:10
【乙部】乙部町は、医薬品や健康食品の原料として注目されるタンパク質の一種「プロテオグリカン」を含む、サケの鼻軟骨の採取技術の確立と原料生産の事業化を視野に入れた研究事業に取り組む方針を決めた。15日の第2回定例町議会で、総額100万円の関連予算を盛り込んだ一般会計補正予算案を可決した。
町は2009年度から、釧路市、釧路根室圏産業技術振興センター、名古屋大、道立工業試験場、道立釧路水産試験場のほか、バイオ関連企業が参画する農水省の研究プロジェクトに参加。町内でも本年度から、サケの鼻軟骨の採取技術の確立に向けた研究事業に着手することを決めた。
研究事業は、町内の食品メーカー・はまなすフーズ(三上岩雄社長)に委託。工場の遊休時間を活用して、道内では大半が廃棄処分されているサケの頭部から鼻軟骨を手作業で採取する。不純物の除去や脱臭のほか、医薬品などの原料に適した粉末化や溶解工程の実用化を目指すという。
町は「地元の水産加工技術や人材を活用することで、新たな雇用創出につながる。技術の確立と定着による起業化にも期待している」とする。
プロテオグリカンは、コラーゲンやヒアルロン酸と並ぶ動物の軟骨の主成分。コンドロイチン硫酸が主成分。高い保湿性が特徴で、化粧品のほか高齢者に多い関節炎の治療薬や健康食品の原料となる。
議事では、寺島光一郎町長が、電源開発が、青森県で建設中の大間原発をめぐり「道内144町村が納得できる形で安全対策を講じる必要がある」とし、道町村会として道に対応を申し入れる方針を示した。安岡美穂氏の一般質問に答えた。定例会は一般会計補正予算案など6議案を可決し、同日閉会した。
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