道内高校生で初 電卓範士10段に小松さん合格
update 2011/6/14 12:19
函館商業高校(難波繁之校長)の会計ビジネス科2年、小松麻梨乃さん(16)がこのほど、日本電卓技能検定協会が主催する電卓技能検定試験で範士10段を取得した。同協会によると、北海道の高校生では初の取得。小松さんの快挙に、学校中が喜びに沸いている。
同校では2010年度に会計ビジネス科を設置。簿記会計の技能を支える電卓能力≠向上させるため、同科設置以来、全員が同検定1級以上の取得を目指して訓練してきた。2年生にった同科の1期生たちは、現在40人中39人が1級以上を取得している。
同校入学後に本格的に電卓に取り組んだ小松さんは、部活も簿記部に所属し、日々訓練に取り組んできた。1年生だった昨年7月に初めて受けた検定で1級と3段、同9月には6段に合格と実力を発揮。しかし今年2月に9・10段に初挑戦するも不合格となり、悔しい思いを味わった。小松さんは「良い流れができていると思っていたので、ショックでした」と振り返る。
進級した小松さんは、5月の検定でのリベンジに向けて前回の敗因を探り、イスの高さや電卓を打つ手首の角度など、フォームの見直しを図った。同検定は合計点だけでなく、見取り算や掛け算、割り算、伝票算など各部門の点数も合否に影響し、解く順番なども大きく点数に関わってくる。そこで、より正答率が上がり高得点が期待できる順番を自分なりに組み立て、ひたすら練習に取り組んだ。
結果を待つ約1カ月は小松さんによると「今回もだめかも、とネガティブな気持ちの方が大きかった」と不安が広がる中、6月上旬に、学校にうれしい知らせが届いた。小松さんの合格にクラスメートも歓喜。小松さん自身も不安から開放され、涙を流し喜んだという。
10段取得について小松さんは「2月の失敗があったからこそ、悔しさをバネに頑張れた。それに、支え励まし合える仲間の存在も大きい」と笑顔を浮かべる。
次に狙うは名人位=B1982年に始まった同試験だが、まだ北海道からは名人位は誕生していない。小松さんは「10段と名人の壁は厚いけど、在校中に取得したい」と意欲。現在は今月18日に釧路で行われる簿記コンクールで入賞し、全国大会への切符を手にするため、土日返上で練習に励んでいる。
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