震災後道内初、外国クルーズ船が函館寄港
update 2011/6/10 10:12
東日本大震災後初の外国クルーズ客船が9日、函館港西ふ頭(函館市弁天町)に寄港した。震災後に外国客船が道内に入港するのは初めて。岸壁では市民や港湾関係者が横断幕を掲げて歓迎し、乗客らは次々にバスツアーなどで函館観光に出かけた。
寄港したのは、函館初入港となるドイツの船会社が所有する「ブレーメン」(6752トン)。5月30日に中国・上海を出港し、九州や大阪、広島を回って函館入りした。9日夜に青森に向けて出港し、11日に小樽で完結する。函館に寄港する外国客船は本年度最初で最後となる。
乗客はドイツからが最も多く、オーストリアやメキシコなどから計78人。船会社によると、震災の影響でキャンセルした人も多く、定員の半数ほどにとどまり、航路も当初は被害を受けた太平洋側を回るルートだったが、急きょ日本海側のルートに変更したという。
この日は船内で歓迎セレモニーがあり、函館側からドイツにゆかりのある七飯町産のリンゴ100%のスパークリングワインや花束が船長らに贈られた。乗客らは午前9時ごろから貸切バスや船に備えられた自転車などで五稜郭や朝市方面に向かった。
スイス人乗客のエイドリアン・サルトマンさん(66)は「路面電車や函館山からの景色が楽しみ」と話し、震災や原発事故の影響については「函館が福島から遠く、安全であることは分かっている。何も心配していない」と笑顔だった。船は同日午後8時ごろ、市民らの「いか踊り」の見送りを受けて函館港を離れた。
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