ジェラート店「ミルキッシモ」台湾で製造販売へ 共同企業設立へ
update 2011/6/8 10:22
イタリア発祥のアイスクリーム、ジェラートの製造・販売を手掛けるミルキッシモ(函館市桔梗、黒川浩二社長、従業員55人)は、台湾の大手商社など4社と共同の企業体を設立し、台湾を足がかりにアジア方面での製造・販売に乗り出す。7日までに全社が基本合意に達しており、21日にも同社が現地視察などを行い具体的な契約内容を詰める。今後1年以内にアジアでの販売場所を数百単位にまで増やし、2年以内にはロシアやアメリカなどに進出して世界の大手企業を目指す。
同社は2009年に函館の金森赤レンガ倉庫内に本店をオープンさせた。道南の新鮮な牛乳や食材、本場イタリア産のフレーバーなどにこだわった高品質のジェラート約60種類を、季節替わりで数十種類ずつ店頭販売する。現在、五稜郭タワーや新千歳空港、札幌中心部、京都などに6店を展開。海外には10年夏に香港店を置いたが、今後は流通の規模拡大を加速させる。
現在ある店舗はすべて直営店だが、アジア進出をきっかけにフランチャイズ制を導入。台湾での流通は、大手商社のPEPWOOD(台北市)や、食品メーカーの華福食品(台北県)を通じて行う。新たに店舗を設けるか、コンビニエンスストアなど既存店内で販売するかは未定だが、華福社は夏にも台北市中心部に出店する計画。
中国への流通は小美グループらと組んで進め、アジア流通商品の製造は将来的に、同グループ内のアイス製造会社・樺美食品(台湾・新北市)が全面的に担う見通し。このほか観光牧場経営のFLYING COW(同・苗栗県)から原料を確保できるか模索する。
基本合意に至る会合は函館で行われ、各社の社長ら役員が出席した。PEP社は「震災があったが台湾人は北海道のファン。流通面で力になりたい」とし、樺美社は「質の高さや味、見た目は台湾できっと受け入れられる」と期待している。
合意を受けてミルキッシモは「販路は既にあるのであとは乗せるだけ。将来的には上場も考えており、世界の巨大企業に成長させたい」と強気の姿勢。台湾各社との取引では「心と心が通じるビジネスができると感じた。日本にとって良いつながりとしたい」とする。
一方の国内では今後、札幌や小樽、大阪、神戸、名古屋、広島などに展開を予定。東京では酒類も合わせて提供するバー形態を考案中だ。
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