イカ漁初水揚げ振るわず
update 2011/6/4 13:09
1日解禁された道南海域のスルメイカ(マイカ)漁は3日早朝、函館市入舟町の函館漁港に初水揚げされたが、わずか45匹と振るわなかった。低水温による魚群の北上の遅れが要因とみられる。市場関係者は「初日にこんなに獲れないのは記憶にない」と厳しい表情。燃油高騰で採算が取れないことから、休漁を余儀なくされるケースも。イカは水温上昇に伴い函館近海へ北上してくる見込みで、今後の盛り返しに期待がかかる。
2日に出漁した漁船は函館市漁協が10隻、銭亀沢漁協が5隻の計15隻。市漁協によると、漁場となる松前小島付近での漁模様が芳しくないため、2日夜から3日未明にかけて帰港した船が多かった。市漁協は「魚群の北上を待つしかない。漁に出てもこの状況では採算が合わず、4、5日は駄目だろう」という。
函館市水産物地方卸売市場(豊川町)で初せりが行われ、函館魚市場営業1部の小林太史次長が「水温が12度と低く、このようなスタートとなった。水温の上昇とともに水揚げ量も増えてくる。一丸となり、集荷、販売に努力する」とあいさつ。発砲スチール1箱に入った45匹が1万円でせり落とされた。魚体も40〜50グラムで、例年(70〜80グラム)に比べ一回り小さかった。同部漁船課の川崎光一係長は「新潟や金沢でも水揚げ量は少ないと聞いている。時期が遅れているだけだと信じたい。今後のばん回に期待したい」と話した。
せり落とした仲卸業者「二階商店」の二階順一郎社長は「こんなに少ない年は初めてだ。油代にもならないと思うが、ご祝儀的な値段で買った」と話していた。
はこだて自由市場(新川町)では、予定していた入荷ができず店頭にイカの姿はなかった。前直幸理事長(前鮮魚店社長)は「水揚げ初日に、店頭に並ばないのも珍しい」と残念がっていた。
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