無償提供の磯舟きょう出発
update 2011/6/4 13:08
函館市内5漁協(函館市、銭亀沢、戸井、えさん、南かやべ)が、東日本大震災で被災した岩手県久慈市漁協に無償提供する小型漁船(磯舟)を海上輸送するための積み込み作業が3日、椴法華港で始まった。第一陣として同港に集められた83隻を起重機船(台船)に積み、4日午後に同港を出発、5日午前に久慈港へ到着する。
久慈市漁協では、津波によりウニやワカメ漁に使う1トン前後の磯舟が壊滅的な被害を受け、新造船を約100隻発注したが、あと約300隻が不足していた。函館市は1934(昭和9)年の函館大火の際、久慈市から義援金などの支援を受けていて、今回の震災で支援物資を届けたのをきっかけに、函館市が漁協同士の橋渡し役となり磯舟を提供することに。
この日は、海上輸送を担当する菅原組(函館市)の上村栄次統括管理部長が「船と一緒に函館の漁師たちの心も届けてほしい」とあいさつ。協力会社である宏栄建設(江差町)の作業員12人が、クレーンで岸壁に並んだ磯舟を1隻ずつつり上げ、台船に載せ固定する作業をした。
磯舟はほかに、恵山山背泊漁港に85隻、戸井釜谷漁港に30隻、志海苔漁港(銭亀分港)に30隻あり、もう1台の台船も使い計2台で順次、久慈へ運ぶ。
4日には、鎌田光夫南かやべ漁協組合長、小川正毅専務、山田潤一市農林水産部長、芝井穣市水産課長の4人が陸路で現地入り、磯舟の目録を手渡す。芝井課長は「漁船は久慈の漁師たちの切実な願い。一日も早く届けたい」と話している。
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