観光客4年ぶり増加

update 2011/6/2 10:21


 函館市は1日、2010年度の観光入り込み客数(推計値)を発表した。前年度比5・9%増の約458万6000人で、06年度以来4年ぶりの増加に転じた一方、東日本大震災が大きく影響し、下半期(10〜3月)は146万9000人(前年度同期比0・9%増)にとどまった。市観光コンベンション部は増加を受け「底を打った感はあるが、本年度は震災の影響がどう出るか心配」としている。

 昨年度はJRA函館競馬場のリニューアルオープンや箱館奉行所復元オープンなどで回復基調にあり、10年度上半期(4〜9月)は前年度同期比8・4%増の約311万7000人。月別では9、11、3月を除いて前年度を上回った一方、9月のシルバーウイークが前年度ほど大規模とならなかった点に加え、9、11月は「JR東日本の企画商品『大人の休日倶楽部会員パス』の発行がなかったことが影響した」(同部)と分析。3月は大震災の影響で落ち込みが激しく、前年度同期比17・2%減の16万6000人となった。

 函館を訪れる際に利用した交通機関別にみると、高速道路利用料金の休日割引制度が好影響をもたらし、バスは196万2200人(前年同期比14・6%増)、乗用車で75万5400人(同4・9%増)と伸長。一方、JRは昨年12月の東北新幹線新青森開業による伸びもあったが、東日本大震災の影響などで111万2900人(同2・9%減)。新幹線と接続する海峡線も56万9800人(同2・7%減)にとどまった。

 フェリーは21万3300人(同4・7%減)と不振。航空機は54万2400人(同2・3%増)で、海外からのチャーター便増加や夏季の関西空港便増便などプラス要素があったが、上半期(同9・4%増)からの伸びを維持できなかった。

 大震災を経て観光の手控え傾向が続き、福島第一原発事故が依然収束していないため、本年度の入り込みは苦戦が予想される。同部の布谷朗部長は「被災した地域も徐々に復興に向かっている。道内や韓国、中国、台湾などでの誘致活動を積極的に行っていく」とし、10月の縄文文化交流センターオープンや、街歩き施策の充実などで集客増につなげたい考えだ。

提供 - 函館新聞社


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