リンパ浮腫の外来 来月から開設…五稜郭病院
update 2011/5/28 10:10
函館五稜郭病院(函館市五稜郭町38、老松寛院長)は6月1日から、乳がんなどの手術後に手足が腫れるリンパ浮腫の専門外来を開設する。道南の総合病院では2カ所目となる専門外来で、専門技術の資格を持つ看護師2人が週2回対応する。
乳がんや子宮頸(けい)がん、前立腺がんなどの手術では、がん細胞の転移を防ぐためにリンパ節を切除することがある。リンパ浮腫はリンパ節を切除したことで、リンパの流れが悪くなり、腕や足がむくんだり、腫れてしまう術後の後遺症。すぐに症状が現れず、一度太くなると根治が難しいとされている。
道南地域のがん診療連携拠点病院の指定を受けている同病院では、リンパ浮腫の患者に対してはこれまで、緩和ケアチームの中で対応し、治療が必要な場合、他の病院へ紹介していた。
だが、リンパ浮腫の症状を訴える患者が年々増えていることから、専門的に治療を行う態勢を検討。
緩和ケア認定看護師の資格を持つ中安千佳子看護師と木村利子看護師が、日本医療リンパドレナージ協会(横浜市)が認定するリンパドレナージセラピストの資格を取得したことから態勢が整い、専門外来の開設に至った。
専門外来は毎週月曜、木曜の週2回開設し、時間は午前9時から午後3時半まで。完全予約制。
初診指導ではカウンセリングやセルフケアの指導をし、必要があれば患部をさするなどしてリンパを押し流す「リンパドレナージ」も行う。ドレナージは上腕、下肢など全身の浮腫に対応する。
木村看護師は「日常生活に支障が出ないよう患者の苦痛を和らげていきたい」とし、中安看護師も「一生付き合わなければならない病気なので術後のケアや啓発、セルフ指導にも力を入れていきたい。手足がむくんだりしたら相談してほしい」と呼び掛ける。
問い合わせは同病院電話0138・51・2295。
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