ツチクジラ初水揚げ

update 2011/5/26 09:58


 渡島、桧山管内の日本海を操業海域とするツチクジラ漁が解禁となった25日、函館市豊川町の豊川ふ頭に本年度1頭目が水揚げされた。ツチクジラの捕獲は今年全国初。性別は雄で体長約9メートル、重さ約10トンと平均よりやや大きめ。市内の処理場で解体された後、26日朝に市水産物地方卸売市場(豊川町)でせりにかけられ、鮮魚店などの店頭に並ぶ予定。

 ツチクジラ漁は国際捕鯨委員会(IWC)の管轄外で、農水大臣の許可による商業捕鯨として行われる。函館では1999年度に8頭枠で始まり、2005年度から10頭枠となった。

 操業は和歌山県太地町漁協の正和丸(15・2トン)。解禁日初日に捕獲されるのは珍しいといい、函館では6月30日までの期間内に10頭を捕獲した時点で漁は終了する。

 この日は午前3時15分に松前港を出港。同漁協によると、同11時ごろに江差沖20キロで8〜10頭の群れを発見、モリを打ち、午後1時35分ごろに捕獲した。

 同船は午後10時20分ごろに函館港に入港。同ふ頭に接岸後、ツチクジラをクレーンでつり上げ、トレーラーに積んで処理場へ運んだ。同漁協の貝良文参事は「時期も早いし水温も低めなので期待薄だったが、8〜10頭の群れがおり、幸先のいいスタートとなった」と話していた。

提供 - 函館新聞社


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