「大間原発 福島より危険」、講演会に定員上回る200人

update 2011/5/22 10:27


 青森県大間町で建設中の大間原子力発電所に関する学習会が21日、函館国際ホテル(函館市大手町)で開かれた。NPO法人「原子力資料情報室」(東京)の共同代表、西尾漠さんが「福島原発震災と大間原発」と題し、原発事故の現状や問題点、大間原発の危険性について講演した。

 道南地域平和運動フォーラム(相沢弘司代表)の主催。定員を大幅に上回る約200人が参加した。

 西尾さんは福島第一原発事故について「収束しないことが一番の問題」と指摘。原子炉建屋の水素爆発で大量の放射能が放出されたことを挙げ「放射能汚染が震災の被害を拡大させた。函館にも量は少ないが、当然飛んできていると思われる」と述べた。

 大間原発については使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合燃料を使う世界初の「フルMOX」型であることに触れ、「事故が起きた場合の影響は福島よりもはるかに大きい。危険な原子炉になり得る」と懸念。高さ15メートル防潮壁を設置することも「全国一律では形だけで何の対策にもなっていない。津波よりも地震対策が肝心で、いまならば建設も止められる」と訴えた。

 今後については「エネルギーの利用効率を高めることが大切」とし、再生可能エネルギーの必要性を強調。「原子力を止めることは再生可能なエネルギーにかじを取る好機。そのために世論の力が必要」と語った。講演後には参加者から「原発の稼働停止や建設中止は地震発生の確率の問題なのか」「農作物への影響は」などと盛んに質問も飛び交った。

提供 - 函館新聞社


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