豪華客船が函館寄港、震災後道内初
update 2011/5/16 10:05
日本クルーズ客船(大阪)が運航する客船「ぱしふぃっくびいなす」(2万6561トン)が15日、本年度初めて函館港に寄港した。東日本大震災の発生後、客船が道内に入港するのは初めて。接岸した西ふ頭岸壁(函館市弁天町)では歓迎セレモニーが開かれたほか、豪華な船内を見て回る市民向けの見学会も行われた。
同社が横浜を起点に9日から10日間の日程で企画した「春探訪日本一周クルーズ」の一環。同船は全長183・4メートル、全幅25メートルの12階建てで、客室は238室。今回は乗客約300人を乗せ、神戸や境港、富山を経由して15日午前8時40分ごろ、西ふ頭にゆっくりと接岸した。
岸壁でのセレモニーで函館運輸支局の大関哲雄次長は「震災もあったが、函館はこのように元気で、温かい真心で歓迎したい。春の北海道を満喫してほしい」とあいさつ。ミスはこだての西野里沙さんが由良和久船長に花束を手渡し、旬の南茅部地区産の甘エビ30キロも進呈した。
船内見学会には市民ら約80人が参加。由良船長が同船の特徴や世界一周クルーズで撮影した各国の運河の写真などをスライドで紹介した後、一行はプールや映画館、ラウンジなどサービスが行き届いた豪華設備を巡り、ひとときのクルーズ気分を味わった。
船内見学した市内日吉町の主婦(33)は「想像以上にいろいろな施設があり、それぞれが広くてびっくり。子どもが大きくなったら乗りたい」とうっとり。一方、夫婦で訪れた乗船客の静岡県浜松市の伊藤曠子さん(82)は「函館は3回目だが、市電に乗って五稜郭に行くのが楽しみ。夜景やグルメも堪能したい」と話した。
この日の夜には船内で見送りのセレモニーがあり、いか踊り実行委のメンバーらが乗船客に函館名物の踊りを披露。同船は16日午前零時ごろ、次の寄港地の八戸に向かって出港した。
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