夫婦の歩んだ人生 感動の涙 松前で手紙コンクール
update 2011/5/9 11:39
【松前】「夫婦の手紙第4回全国コンクール」(実行委主催)の公開発表会が8日、松前公園内の夫婦(めおと)桜前の特設広場で開かれ、松前高校の生徒が入賞作品10通を朗読した。満開の夫婦桜の下、それぞれの夫婦のドラマが読み上げられ、会場は感動に包まれた。
同公園の天神坂にあるソメイヨシノと南殿が接ぎ木によって一つの根で結ばれ、寄り添うように立っていることから、夫婦になぞらえ「夫婦桜」と名付けられた。命名を記念し毎年、妻や夫に宛てた手紙を全国から募っている。今年の応募総数は553通。先月、町民約120人が集まり審査を行った。
作品を朗読したのは、同校3年の野坂勝矢君と岡井綾乃さん。2人は、夫婦が歩んだ道のりや互いを思いやる愛の言葉がつづられた手紙を感情を込めて朗読。来場者らは時折、目頭を押さえて愛情あふれる手紙に聞き入っていた。
最優秀賞に選ばれた大阪市の主婦、吉田薫さん(63)の作品は夫に宛てた手紙。がんを患い闘病中だという吉田さんは、自分が亡くなった後、自宅近くの桜の木の根元に骨のひとかけらを埋めてほしいと訴える。最後に「桜と一緒に、天国からあなたを見守っています」とつづった。
会場を訪れた町内の長谷川あつ子さん(48)は「亡くなった夫のことを考えながら聞いていたので、涙が止まらなかった。手紙の中の夫婦の人生に自分をだぶらせてしまった」と感想を話していた。実行委では、入賞作品を一冊にまとめて発行する予定。
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