ネットで情報伝達 「書く」だけでOK 富岡町の企業が開発
update 2011/5/8 10:29
情報技術(IT)のシステム開発会社、グローバル・コミュニケーションズ(函館市富岡町2、笹谷隆社長)はこのほど、インターネットを通じて端末から書いた文字や文書がそのまま送信されるネットワークシステム「地域生活支援システム〜絆(きずな)2011」を開発した。高齢者の買い物支援や安否確認など地域福祉での活用を提案。笹谷社長は「書くだけなので、コンピューターを使う能力は必要としない。IT弱者と呼ばれる高齢者のお役にも立てるはず」と話している。
医療や福祉の現場ではITを活用した支援システムの普及が進められている。しかし、端末として使うパソコンや携帯電話の操作方法を覚えるのが面倒なために、高齢者や障害者の中には敬遠してしまうケースが少なくないという。コンピューターが苦手という人でも使えるシステムを第一に考えた結果で、「書くというアナログの作業をデジタルが支えているシステム」と笹谷社長。
システムの利用者側には、住宅のコンセントに差し込める「超小型ホームサーバー」と「デジタルペン」が支給される。ペン先には超小型カメラが内蔵されており、専用の用紙にペンで書き込むとサーバーに情報が伝わり、サーバーから運営側で管理するパソコンの画面に送信される。運営側はその情報を見て対応し、利用者側に記入した用紙が残るので確認もできる。
例えば、高齢者を対象とした買い物支援では、NPO法人や商店街組織などが情報を集約するセンター機関となり、注文商品を地域の店舗や商店街で購入する仕組みを構築すれば地域内の商店の活性化にもつなげられる。
今後、自治体や団体などに提案していく方針で、笹谷社長は「地域のよろず相談所や緊急通報のほか、災害時での活用など可能性を広げていきたい。社としていろいろな形で運用のお手伝いができれば」と話している。
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