ユッケ集団食中毒、市内の焼き肉店からも疑問

update 2011/5/7 10:53


 焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」で発生した集団食中毒で、全国的に生肉のユッケの提供を取りやめる店が出ているが、函館では今のところ客の注文数は大きく変わってはいないようだ。市内や近郊の焼き肉店からも同チェーン店の衛生管理に対し、疑問の声が聞かれる。道は厚生労働省からの通達を受け、生食用食肉を取り扱う飲食店などを対象に衛生基準などの緊急調査を行う予定だが、店数の把握など、実施には時間が掛かりそうだ。

 ユッケをメニューにそろえる函館市内のある焼き肉店では、問題の発覚後も注文数にほとんど変化は見られないといい、事故が起きた店の管理状態を疑問視する。同店店主は「基準が定められているわけではなく、店の判断にゆだねられている。好きな人には欠かせないメニュー。店を開けるからにはお客さんの要望に応えたいし、そのために徹底管理している。管理をきちんとしていれば、起こらなかったのでは」と話す。

 北斗市内の焼き肉店でも、ユッケは創業以来の人気メニュー。多い日で20〜30食の注文があるという。同店代表は「メニューボードからは外したが、お客さんからの要望もあるので提供しており、今も注文数に影響はほとんど見られない。包丁やまな板を素材ごとに変えるなど、徹底管理すれば問題は起きない」と指摘する。

 厚生労働省は5日、各都道府県に対し、生食用食肉を取り扱う飲食店などを対象に衛生基準などの緊急監視を行うよう通知した。渡島保健所(函館市美原4)では本庁からの連絡が届き次第、具体的な対応策を図るとしている。早ければ9日以降からとなるが、管内には飲食業として1000軒以上あり、焼き肉店以外の居酒屋などの生肉提供店をすべて把握するのには時間がかかるという。

 市立函館保健所でも今後、生食用食肉を提供していると確認できた店の立ち入り検査などを行うとしているが、店数を把握していないことや、店側も提供を自粛することが考えられるため、「あくまでも店が提供していることが確認できてから動く」と慎重な姿勢だ。

提供 - 函館新聞社


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