雇用確保、格差是正訴え メーデーで連合、全労連が大会

update 2011/5/2 10:50


 「メーデー」の1日、函館地区連合(荒木敏安会長)と全労連・函労会議(佐々木正美議長)は函館市内でそれぞれ大会を開いた。悪天候に見舞われたためデモ行進は行われなかったが、参加者は横断幕やプラカードを掲げて雇用の確保や格差社会の是正、平和社会の実現などとともに、東日本大震災からの復興支援を訴えた。

 函館地区連合の第82回メーデーは千代台公園中央広場(千代台町)で開かれ、72団体1265人(主催者発表)が参加。大震災の復興支援と位置づけて開催し、冒頭では参加者全員で犠牲者へ黙とうをささげ、会場で参加者からカンパも募った。

 荒木会長は「あらゆる厳しい環境に置かれている中、地場企業が元気にならなければ地域はますます衰退する。官民あげて支援体制を強化し、すべての働く者の連携に全力で取り組みたい」とあいさつした。

 式典には逢坂誠二衆院議員、工藤寿樹函館市長や地元選出道議、市議らが出席。工藤市長は「働く皆さんの気持ちを大事にしながら、新しい函館を築きたい。労働運動も目標を定め、連帯を深めながら力強い運動を」と呼び掛けた。

 続いて「働くことを軸とする安心社会の実現」などを盛り込んだスローガンや、大震災の復興支援と原発事故に対する情報公開を求めるメーデー宣言を採択。最後には全員で「頑張ろう」を三唱した。

 全労連・函労会議は、松風町のグリーンプラザで第82回メーデー函館大会を開催。東日本大震災の被災者支援や原発建設中止などを訴え、40団体300人(主催者発表)が集まった。

 冒頭で東日本大震災の被災者へ黙とうをささげた後、佐々木議長は「命がけの我慢をしている被災者のためにも菅政権は早急な対応を取るべき」とあいさつ。函館市内の津波被害への対応や大間原発建設中止、TPP参加反対の姿勢を示すとともに、労働者の連帯を呼び掛けた。

 各団体が雇用施策の充実などを訴えた決意表明の後、被災地の再建、医療福祉、教育の確保などを盛り込んだメーデー宣言を採択。頑張ろう三唱で大会を締めくくった。

提供 - 函館新聞社


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