北斗市出身・佐々木明さん、被災地で物資支援活動

update 2011/4/28 10:28


 【北斗】北斗市出身のアルペンスキーヤー佐々木明さん(29)が27日、市役所を訪問した。佐々木さんは3月末と今月、宮城県南三陸町など東日本大震災の被災地を回り、支援物資を届ける活動を行い、現地の様子を高谷寿峰市長に伝えた。「大きなことをできるわけではないが、できることはたくさんある。継続して長期間の支援が必要」と話し、現在、進行中の支援活動への理解を求めた。

 佐々木さんは滞在先のオーストリアのニュースで今回の震災発生を知ったといい、帰国後、スキー関係者の協力でスキーウエアなどの支援物資を被災地に届ける活動を行った。その後、アルペンスキーヤーの池田和子さん、岡部哲也さんらと「Skiers Helping Japan(スキーヤーズ・ヘルピン・ジャパン)」を立ち上げた。世界中のスキーヤーの協力、賛同が広がっているといい、5月14日に仙台市内で復興イベントを企画している。

 今回は24日に帰省し、新函館農協で被災地での炊き出し用の食材提供の協力を求めるなど、市内でも精力的に支援の輪を広げている。被災地での炊き出しは6月に実施する予定で、「観光大使として、北斗のおいしい食べ物を提供し、笑顔にしたい。気持ちのある仲間と一緒にやっていきたい」とした。

 高谷市長との懇談では、がれきに埋もれた街の様子や避難所の規模による格差など、継続的な支援が必要であることを伝えた。佐々木さんは「『何もできなくて申し訳ない』と思っている人たちもいると思うが、被災地に行けない人たちの気持ちも持ちながら活動している」と話した。

 また、市内の小中学校で、今回の活動経験を子どもたちに伝えたいとし、さまざまな形で情報発信を続けていく意向を示した。

提供 - 函館新聞社


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