函館市長に新人・工藤氏
update 2011/4/25 23:18
任期満了に伴う道南の首長・議会議員選挙は24日、投票が行われ、即日開票の結果、函館市長選は無所属新人で前函館市副市長の工藤寿樹氏(61)が7万739票を獲得、無所属現職、西尾正範氏(62)を約1万3300票差で破り、初当選した。工藤氏は商業団体や観光業界など、西尾氏に批判的な保守層を中心に組織選挙を展開して浸透、前回同様に草の根選挙で戦った西尾氏を逆転した。今金町長選は無所属の現職、外崎秀人氏(61)が3選を果たした。全市域の選挙戦となった函館市議選と北斗市議選も新しい顔ぶれが決まった。
工藤氏は2009年12月、西尾氏の市政運営を批判して副市長を辞職。昨年5月に事務所を開設するなど着々と準備を進め、同11月に出馬表明した。経済再生と行財政改革の推進を訴え、現市政の赤字体質を厳しく批判。強いリーダーシップの発揮や市長給与の50%カット、市職員給与の見直し、新幹線時代を見据えた大門再生などの施策を訴え、閉塞感の打破を求める市民の心をつかんだ。
選対には前回の市長選で井上博司氏を支援した経済人が集結。求めていた政党の推薦は得られなかったが、商店街や観光業界、建設業界から幅広く推薦を得たほか、保守系市議のほか民主の一部も支援に回り、勢いに乗った。
西尾氏は初当選時と同様、草の根で支持を求める選挙戦を展開。1期目の実績とともに東日本大震災を受けて復興支援を主要施策として打ち出すとともに、子育て支援や教育充実に向けたソフト施策や、公立はこだて未来大への医学部設置などを掲げたが、現職として守りの選挙を強いられた。工藤氏の批判にも積極的に応酬したが、まちの閉塞感が進む中で前回並みの支持は得られず、選対も一体感を欠いた。
今金町長選は、現職の外崎氏が無所属の新人で元町議の湯浅秀夫氏(70)を退けた。
函館市議選は今回から旧4町村の選挙区が廃止され、実質8議席減となり、厳しい選挙戦に。定数30に37人が出馬した中で、現職は24人全員が当選し、新人は5人が初陣を飾った。旧4町村地域から立候補した4候補は全員が当選を決めた。
このほか、町議選が渡島で七飯、木古内、森の3町、桧山は厚沢部、今金、せたなの3町で行われた。
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