被災地へ絵手紙のエール…北出さん教室の生徒制作

update 2011/4/23 11:18


 日本絵手紙協会公認講師の北出喜代彦さん(72)=函館市北美原=は、講師を務める絵手紙教室の生徒に、東日本大震災で被災した人たちに送る絵手紙を制作してもらっている。北出さんは「支援する気持ちを続けるため、年内は書いてもらいたい。避難所の人たちに届けることは難しいかもしれないが、私たちの思いが少しでも伝われば」と願っている。

 北出さんは、避難所でわずかな食べ物にも喜ぶ人たちの様子をテレビニュースで見て「勇気を与えられた」と感動し、被災地を激励する絵手紙を考えた。市内のほか、松前などの教室にも呼び掛けたところ、生徒たちも快く応じた。

 22日は本年度の開講日を迎えた市亀田公民館(富岡町1)の教室に63人が集まり、岩手県宮古市や釜石市などにある郵便局や漁協宛てに約100枚をしたためた。言葉には「激励」「被災者」は使わないように指示。「すでに動き出しているのに、この言葉は合わない。現地の様子を見据え、ふさわしい内容にしたい」と北出さん。市内富岡町の主婦中嶋郁子さんは、温かなコーヒーに「ポストマン、すてきです」と書いた。「大変忙しい中、一息ついてもらえれば」と中嶋さん。

 現在は約400枚とともに、漁協職員への軍手、被災地の子どもたちに送る文房具が寄せられた。各郵便局には今月中に送る予定。現在は避難所に直接送ることは考えず、届けられる範囲を探すという。北出さんは「返事は来ないと思うが、自分たちができることをしたという気持ちを持つことが大切。今年1年、季節に合わせた作品を送りたい」と話している。

提供 - 函館新聞社


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