送迎バスで朝市応援…函館バスが企画

update 2011/4/20 10:49


 函館バス(函館市高盛町、寺坂伊佐夫社長)は東日本大震災を受けて、被災した函館朝市に市民を運ぶ「函館朝市応援バス」を企画した。利用を市内の町会に提案したところ、陣川町の陣川あさひ町会(西川孝一会長)が22日に初めて運行することとなった。朝市側もこれに合わせて同バス利用者限定の特典を用意して歓迎する。

 同社は、被災後の朝市の復興作業にも協力。震災後の観光需要が厳しいと聞き、「観光客が戻らないなら市民の手で朝市を元気にしたい」と考えた。形式としては貸切バスとなるが、通常より安い料金で運行させる。

 企画はこれまでに5カ所ほどの町会に投げかけ、同町会が最初に実施を決断した。同町会青少年育成部長の上野山隆一さんは、「朝市が大変と聞いて早速役員会に諮って決めた。路線バスより安い負担で乗車できるので、これを機会に日ごろ行かない朝市の良さを感じたい」と話す。参加予定者は約40人。

 朝市の特典は、約100店がそれぞれ独自に考えた。利用や商品の購入で、割引きをはじめ、イカめしや塩辛、松前漬けなどの商品をプレゼントするなどし、市民の利用を歓迎する。

 応援バスは同日、午前9時半に町会館前を出発し、同10時に朝市に到着。約3時間滞在し、帰りも参加者を町会まで運ぶ。同社は「朝市は函館の玄関にあり大切な観光拠点。これまで来ていなかった市民に魅力を知ってもらえれば」と話している。さらに市内間での観光バス的な利用法はこれまでなかったことから、新たな需要掘り起こしのきっかけとしても今後に期待する。

提供 - 函館新聞社


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