東日本大震災、函館の被害額12億3300万円

update 2011/4/13 14:06


 東日本大震災で、函館市内の津波などによる浸水や漁業関連の被害額が少なくとも12億3300万円に上ることが12日、市のまとめで分かった。発生から1カ月。市内や東北地方の被災者への支援体制は整いつつあるが、市内では直接被害に加えて観光産業などへの「二次被害」もあり、実質的な被害額はさらに膨らみそうだ。

 市総務部によると、11日現在で、床上浸水は403棟、床下浸水は110棟で、被害額は計9億7000万円。建物被害は計3900万円だったが、設備類や商品などの動産被害が9億3000万円と大半を占めた。車両の冠水被害は計666台だったが、被害額は「算定不能」という。

 漁業被害は全体で1億5900万円。特に南茅部地区の養殖コンブの流出が9000万円と全体の半数以上に達し、養殖施設の破損被害も2000万円に上った。漁船は市内4カ所の漁港や岸壁で沈没が5隻、損傷が13隻で計4700万円。市の施設では水産物地方卸売市場でも上屋やシャッターなど約30件が破損し、被害額は4200万円だった。

 東北地方から公営住宅などに受け入れた被災者は11日現在、計22世帯70人で、さらに3世帯13人が入居予定。地域別では宮城県や岩手県よりも原発事故から逃れてきた福島県からが12世帯46人と最も多く、このほかに函館の親類宅に身を寄せている避難者も50人近くいるという。

 市は5〜9日まで岩手県や宮城県に職員を派遣して被災自治体のニーズを調査した結果、被災者の多くは地元で暮らしたい意向が強く、岩手県の陸前高田市や大船渡市では救援物資も一部足りていないという。今後、市は14日にトラックで両市に市民から寄せられた段ボール900箱分の箱ティッシュなど14品目の物資を送る予定。

提供 - 函館新聞社


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