啄木百回忌記念、6月に講演会

update 2011/4/13 14:05


 明治期の歌人石川啄木(1886〜1912年)の百回忌を記念した文化講演会「啄木函館を歌う〜初恋のいたみを遠く〜」が6月25日午後2時から、市中央図書館で開かれる。昨年11月に30年ぶりに復刊した同人誌「視線」の会(和田裕編集長)らが主催。講師に同誌の客員同人でもある国際啄木学会の近藤典彦元会長(72)を迎える。和田さん(64)は「若い人が短歌、そして啄木について学び始めるきっかけになれば」と来場を呼び掛けている。

 啄木は1907(明治40)年5月5日〜9月13日の132日間、函館で生活し、弥生尋常小学校の代用教員などを務めた。12年4月13日に東京で死去、墓はこよなく愛した函館(住吉町)にある。

 近藤さんはこれまで、啄木に関する多数の著書を執筆。和田さんは市文学館の前館長で、取材・研究のため同館を訪れる近藤さんと親交があり、節目に講演会を企画。道南歌人協会(俵祐二会長)、函館の文学と音楽の会(白井雄三会長)に趣旨を話し、3団体で主催することとなった。

 和田さんは「これまで啄木については伝記的研究が多かったが、今後はこれを踏まえた作品研究も大切。講演会は新たな魅力を発見する契機になると思うが、そのためにも若い世代に多く興味を持ってほしい」と話す。俵さん(78)、白井さん(82)は「啄木の歌には生活実感が込められ、講演は啄木を知ることもでき、歌の作り方も学べる良い機会」と口をそろえる。

 近藤さんは同館や市中央図書館所蔵の資料を基に最新の研究をしており、当日はこれまで発表されていない事実も明らかにするという。演題にある「砂山の砂に腹這ひ初恋のいたみを遠くおもひ出づる日」は大森浜付近で詠まれたもので、啄木の函館との関わり、思いを聞くことができそうだ。

 入場無料(資料代として300円かかる)。申し込みは5月25日から、市文学館で行う。問い合わせは和田さんTEL0138-32-6844。

提供 - 函館新聞社


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