高橋氏 大差で3選…道知事選

update 2011/4/11 12:39


 【札幌】道知事選は、10日投票が行われ、即日開票の結果、現職の高橋はるみ氏(57)=無所属、自民・公明推薦=が184万票の得票で圧勝し、3選を果たした。元農林水産省大臣官房企画官の木村俊昭氏(50)=同、民主、社民、国民新党推薦=は知名度不足が最後まで響き、高橋氏に130万票引き離された。無所属の宮内聡氏(47)=共産党など推薦=、前道議会副議長の鰹谷忠氏(59)=無所属=は及ばなかった。全道投票率は59.46%で、前回を4.67ポイント下回った。

 高橋氏は洞爺湖サミットの開催や雇用・経済問題、行財政改革への取り組みなど、2期8年の実績と、豊富な道内外の人脈などを訴えたほか、告示直前には公務で太平洋沿岸地域の漁村など、道内の被災地を精力的に回った。知事選告示後としては初めてとなる臨時道議会を開会。漁港の復興、復旧費を補正予算に計上するなど、震災後の迅速な対応が高く評価された。

 選挙期間中、一時風邪で体調を崩し、十勝など道東方面の遊説、集会はキャンセルとなったが、復帰後は大票田の札幌を中心に精力的に運動を展開した。無党派層の取り込みにも努め、都市部で大量得票を得た。

 政策面では地域重視、豊富な人的ネットワーク、食を中心とした北海道価値の向上などをアピール。北海道の方向性を見定めた政策と柔らかい人柄が幅広い層から支持を得た。

 ただ、自民党道連は札幌市長選で高橋氏の知名度、人気を支えに本間奈々氏(41)と連動した活動を展開したが、ダブル当選はならなかった。

 木村氏は、どさんこ候補であること、全国各地での街づくりの経験、道民所得の向上を旗印に訴え続けたが、自粛ムードの中で知名度アップを図れず、苦しい戦いを強いられた。

 政権与党の民主党が献金問題などで支持率が下がっていたことや、昨年道内で行われた2回の国政選挙で敗れ、さらに新党大地が推薦を外したことなども影響し、勢いには乗れなかった。

 宮内氏は脱原発、国保料の値下げなどを公約に支持拡大を図ったが、及ばず。長い道政経験を訴えながら特定の支持団体を持たずに独自の戦いを展開した鰹谷氏も、訴えは届かなかった。

提供 - 函館新聞社


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