統一地方選 「自粛」で低下懸念
update 2011/4/9 17:53
統一地方選の前半戦となる道知事選と道議選は10日、投票が行われ、即日開票される。道議選では道南の4選挙区で激しい戦いが繰り広げられているが、東日本大震災の影響による自粛ムードの広がりで、投票率の低下が懸念されている。函館市区は各陣営とも、2007年の前回並みか数ポイント下回ると予想する一方、選管は若者へのアプローチを強めるなど、投票率アップに躍起だ。
前回の道議選投票率は函館市区で58・44%と03年比1・17ポイント増ながら、全道21市中18位にとどまった。渡島総合振興局区は67・81%(同0・84ポイント減)桧山振興局区77・92%(同0・79ポイント減)、新設された北斗市区は62・84%だった。
今回は震災の被災者に配慮し、民主、自民、公明の各陣営が選挙活動を自粛。遊説時間を午前9時〜午後6時に短縮するとともにマイクの音量を下げるなどしており、これに伴って投票率も下がると分析する陣営が多い。
定数6に対し9人が立候補し、道内有数の激戦区となった函館市区。ある現職陣営は、投票率を55〜52%と予想し「9日間で27時間分の活動自粛は痛く、有権者への浸透の度合いも分からない。選挙カーのスピードを少し早めたり、個人演説会で若干長めに話してもらうしかなかった」と話す。
現職陣営の中には無党派層への浸透よりも、もともとの支持者や組織固めに重点を置く戦術が目立つ。また、58〜55%と予測する新人陣営の幹部は、その要因を知事選の低調さにあると指摘。震災の影響については「全市的にみると被災地域は限られる」とみて、当選の最低ラインを1万6000票と読んで票固めを急ぐ。
一方、函館市選管は投票率アップに向け若者をターゲットに啓発活動を展開。市内5つの大学・専修学校の各サークルに啓発グッズを配布し、友人らに徐々に意識を高めてもらう作戦を取った。9日には道選管と合同で、市内2カ所で啓発活動を行う。
市選管は「震災の影響がないとは言えないが、こういう時こそ地域の課題に取り組む候補者をしっかり選んで投票してほしい」と話している。
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