修学旅行 東北から変更…市内の中学校

update 2011/4/7 13:08


 東日本大震災の影響で、東北地方への修学旅行を予定している函館市内の中学校が、旅行先や日程変更を余儀なくされている。余震が続き、安全面での不安が収まらないことに加え、宿泊や交通機関の確保に支障が出ているためで、各学校は行き先を道内に切り替えるなどして対応している。

 市内の中学校は2〜3泊の日程で、岩手県の盛岡や中尊寺、三陸海岸などを回るルートが通例。宮城県まで足を延ばす学校もあるほか、旧4町村地域の学校は東京に行く。

 函館市教委によると、市内の市立中学校28校のうち、25校は岩手方面への修学旅行を計画、早いところでは今月中旬に出発する予定だったが、震災直後から旅行時期や行き先の変更を検討。現段階で行き先を変えたのが17校、日程変更は13校に上っている。

 ある中学校は今月20日から2泊3日の日程で岩手への修学旅行を予定し、農業体験や職場体験をメニューに組み込んでいたが、日程を8月24日出発に変え、行き先も小樽、ニセコにした。終業式直前に緊急学年集会を開いて生徒に通知、保護者にも説明した。

 ただ、生徒の宿泊先確保はこれからで、学校長は「東北では民泊を計画していたが、道内でうまくできるかどうか。8月にずらす学校も多く、旅行会社と相談したい」と不安げに話す。別の学校は「生徒たちは自主研修の準備を事前に行っていただけに、変更は残念」と漏らす。

 5月18日から三陸方面を予定していた学校では出発時期を変えずに、行き先を札幌、旭川に変更。教頭は「旅行会社から、宿泊施設で食事が提供できないという話を聞いて断念した」。今月中旬に説明会を開い、変更への理解を求めるという。

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 一方で、本州や道内の学校では旅行先を函館に変更する動きが出てきている。

 湯の川地区のあるホテルには1週間ほど前、「5月に秋田での宿泊を予定していた胆振や後志の学校から、宿泊の予約が入った」(担当者)。市内で修学旅行を手掛ける旅行代理店は「東北の支店から受け入れに関する打診がある。被災地では始業式を遅らせている学校もあり、本格的な動きはこれからでは」と話している。

提供 - 函館新聞社


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