道議選折り返し 各陣営終盤へ加速

update 2011/4/6 12:23


 10日投開票の道議選は5日で前半戦を折り返した。道南の4選挙区はいずれも混戦模様で、東日本大震災の影響による自粛ムードの中、各候補とも名前の売り込みや政策浸透に余念がない。街頭演説や個人演説会をこまめにこなし、知事選候補と連動した戦いを繰り広げるなど、懸命に支持拡大を図っている。

 ■函館市区 定数6に9人が立候補。一定の地力を持つ候補者がそろい「誰が落選してもおかしくない」との声が各陣営から聞かれる。一方では震災による自粛の影響からか、「有権者の反応が見えづらい」と気をもむ陣営も多い。

 届け出順に、古岡友弥氏(共産・新)は市民と会話する「青空対話」などを実施。大間原発の建設中止や子育てネットワークの構築など、「安心」と「防災」のまちづくりという2本柱を訴え、「若年層を中心に浸透している」(陣営幹部)と手応え。 高橋亨氏(民主・現)は原発対策を政策の柱に転換するとともに、企業への出勤時のあいさつなどを精力的に行う。陣営幹部は「政策の中身で勝負する選挙の原点に帰る時かもしれない」と、8日まで毎日開く個人演説会で周知を図っている。

 大日向豊吉氏(無所属・新)は告示日に大規模な個人演説会を開き、北海道新幹線の現函館駅乗り入れを柱に各種政策を訴えた。6日には亀田地区で演説会を予定。陣営は「しっかり説明することで、共感してくれる有権者が増えた」と話す。

 平出陽子氏(民主・現)はマイク音量を下げたことで、「街頭に立って演説する回数は増えた」(陣営幹部)という。毎日3〜4回は人が集まるポイントを絞って辻立ちを重ねる。今後は町会館などで少人数規模の個人演説会を開いて浸透を図る。

 川尻秀之氏(自民・現)は、4、5日に市内の大規模ホテルで250人規模の個人演説会を開いたほか、8日まで連日、町会館で個人演説会を開いて支持を訴える。陣営幹部は「演説会の呼び込みがしにくいが、苦しい中で全力投球したい」と話す。

 佐々木俊雄氏(自民・現)は「人出の多い場所を狙った」(佐々木氏)と、大型スーパー前での街頭演説をはじめ、企業の朝礼に積極的に参加している。4日に市内ホテルで開いた演説会には約1000人が集まった。今後は個人演説会を6〜8日に行う。

 斉藤博氏(民主・現)は自粛の影響で「前回に比べ、車を降りて足で回る機会が増えた」(陣営幹部)。遊説が制限される午後6時以降、4〜8日までに計9回の個人演説会を開き、7日午後6時半からは市内ホテルで200人規模の集会を開く。

 志賀谷隆氏(公明・新)は1日25〜30回に及ぶ街頭演説できめ細かく政策を訴える。「自粛のデメリットは感じるが、有権者と直接対話しているようで、政策が伝わっている実感はある」と志賀谷氏。陣営幹部は「攻めの姿勢を貫きたい」と引き締めを図る。

 三遊亭洋楽氏(みんな・新)は「くらしの目線」をキャッチフレーズに、団地や市営住宅などで街頭演説を重ねる。三遊亭氏は「4年前の市議選と同じくらいの手ごたえ」と話す。各陣営が自主規制する中で「選挙は戦い」と特段の自粛はしていない。

 ■北斗市区 3期目を目指す現職と、保守系の元職、新人の3氏がしのぎを削っている。

 長尾信秀氏(民主・現)は住宅街を中心に、有権者の懐に飛び込み支持拡大を訴える。陣営は「追われる立場であることを意識しながら臨んでいる」と引き締めを図る。

 河野光彦氏(無所属・元)は七重浜の護岸工事や茂辺地地区の地域医療問題など、遊説中に掘り起こした課題を訴える。河野氏は「農業者からの反応もいい」と意気込む。

 新関一夫氏(自民・新)は浸透させた知名度を確実に票に結びつけるため、市内を奔走。陣営は「いい勝負に持ち込んでいる。党を後押しする声も大きい」と手応え。

 ■渡島総合振興局区 定数2に現職と新人の3人が立候補。各候補ともそれぞれの地盤を基本に、さらなる票の上積みを狙う。

 笹田浩氏(民主・新)は地盤の八雲を中心にくまなく回り、午後6時以降には各地で個人演説会を重ねる。陣営は「八雲以外でも住民の反応がいい」と手応えを見せる。 冨原亮氏(自民・現)は津波被害を受けた地域への配慮を欠かさず、北部、西部の各町を交互に回る。選対幹部は「終盤に向け、さらなる浸透を図る」と力を入れる。

 川村主税氏(諸派・新)は一次産業振興や震災被害からの復興を訴える。地盤の西部4町を中心に支持を訴えており、選対幹部は「後半に向け気を引き締めたい」と話す。

 ■桧山振興局区 定数1で、前回に続き現職と新人の一騎打ちとなり、民主党の現職を、自民党の新人が猛追している。

 佐々木俊司氏(自民・新)は超短期決戦の構えで、管内の保守層を中心に有権者の取り込みを進めている。知事選に立候補した現職の高橋はるみ氏と連動した選挙戦。

 福原賢孝氏(民主・現)は現職の強みを生かし、出馬表明が遅れた佐々木氏を引き離したい考え。後援会、連合、農民連盟の支持基盤がフル回転して票の上積みを狙う。

提供 - 函館新聞社


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