観光都市の復活を宣言…函館市 5000人受け入れ対応

update 2011/4/1 10:02


 函館市の西尾正範市長と函館商工会議所の松本栄一会頭が31日、函館市役所で記者会見し、東日本大震災の市内の被害について復興のめどがついたとして観光都市の復活を宣言した。今後、市民に被災地区での消費を喚起するとともに、復興支援本部を設置して被災者の受け入れや被災地への支援を強化する。

 西尾市長は「東北に道内で最も近く、歴史的にもゆかりの深い被災地のため最大限努力したい」と強調。民間アパートの借り上げやホテル・旅館を活用し、「一時避難を含めて5000人の受け入れは対応できる」との見解を示した。4月上旬にも被災地に市職員を派遣し、被災者の支援ニーズを把握する考え。

 一方、松本会頭は「函館の基幹産業である観光業が危機的な状況で、自粛ムードによって地域経済が回らなくなっている」と指摘し、市民の地域内消費の拡大を求めた。今後、道内や青森との地域連携を強め、修学旅行生や道内客などの交流人口の拡大に力を入れる方針を示した。

 市は1日から被災者支援のための復興支援本部を立ち上げ、避難者の受け入れや経済、観光客誘致対策など4つの分科会を設置して対応を強化する。市内の被災者については道路占有料や上下水道使用料を減免するほか、風評被害を受けた宿泊業者の入湯税の納期延長などを検討している。

提供 - 函館新聞社


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