函館バス商会が電気自動車製作

update 2011/3/30 10:02


 車両整備などの函館バス商会(函館市高盛町、寺坂伊佐夫社長)は、電気自動車の製作を始めた。既成の中古車を改造し、エンジンを電気モーターなどに替える。軽自動車で1台当たり約160万円の費用をかけて製作し、3月内には走行実験に持ち込む計画。将来的には受注も視野に入れる。

 化石燃料の限界や、ガソリンなど石油製品の価格が高騰していることを受け、「会社全体で環境保護の認識を高めたい」との考えからプロジェクトチームを発足。1月から準備を進めてきた。電気自動車の組み立て指導などを行うEVhonda(新潟県長岡市、本田昇社長)の協力で作業を進め、技術的なノウハウの蓄積を図る。

 車体は三菱自動車の「ミニキャブ」を使用。付いていたエンジンを取り外し、電気モーターや電池、冷却・排煙装置などを交換するなど、3日ほどである程度の形にはなるという。プロジェクトチームの吉崎訓リーダーは「普段の整備業務で行う溶接には慣れており、作業は順調に進んでいる」と、初めての取り組みに手応えを感じる。ただ「暖房をどうするかが課題で、走行実験の中でさまざまな問題が出てくるだろう」とも。

 完成後は自動車学校のコースなどを利用し基礎的な能力を計測する。最終的には道運輸局での検査を受け、ナンバー取得を目指す。当面はPR用として同社で使用する考えだが、将来的には注文を受けての製作も考えている。

提供 - 函館新聞社


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