函館大火78回忌慰霊法要

update 2011/3/22 10:52


 1934年(昭和9年)の「函館大火」から78年目となる21日、函館市大森町の函館大火慰霊堂で函館大火殉難者78回忌慰霊法要(函館市仏教会主催)が執り行われた。会場には東日本大震災の義援金を募る募金箱も設置され、参加者は歴史的な惨事への追悼の想いを胸に、悲劇を繰り返さないよう、大火の犠牲者の冥福を祈った。

 函館大火は1934年3月21日午後6時53分に市内住吉町から出火。風速30メートル以上の激しい風に乗って炎はまたたく間に広がり、当時の市内の3分1を焼き尽くした。翌22日の午前6時ごろに鎮火したが、街は死者2166人、行方不明者679、負傷者9485人、被害世帯2万2667世帯という甚大な被害を被った。

 慰霊法要には、犠牲者の遺族や大火の経験者、市職員ら73人が参列。市仏教会の僧侶が読経する中、焼香し、犠牲者へ鎮魂の祈りを捧げた。

 大火の当時9歳で大森町に住んでいた石川町在住の大沼美子さん(86)は「炎の中を両親と兄、姉の5人で逃げたが新川橋付近で兄と姉と離れてしまい、後で亡くなったことを知った。あの時の光景は今も忘れられない」と話し、「東日本大震災の報道をテレビでみていると当時と重なる部分もある」としんみりとした口調で語った。

 法要終了後に実施予定だった大火を想定した防災訓練は、東日本大震災の影響により自粛された。

提供 - 函館新聞社


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