被災者支援の輪広がる…東日本大震災1週間
update 2011/3/19 11:22
「東日本大震災で被災した人々に何かしたい」―。地震発生から1週間、全国で募金活動が活発化するなか、函館市内の飲食店などでもチャリティーを実施する動きが出ている。
そば店「五稜郭ふでむら」(五稜郭町36、筆村晃社長)では通常500円で販売している幕の内弁当を、19日から「チャリティー弁当」として390円で売り出す。この金額は仕入れ業者などに協力してもらいながら、なんとか提供できるラインという。筆村社長は「安く提供するぶん、それぞれの気持ちでいいので募金をして」と呼びかける。
実施のきっかけは、地震発生から連日報道される被災地の惨状に「自分ができることは何か」考えたことだった。5年前に自宅を兼ねた同店舗で火災が起こり、周囲からの支援で救われたことも今回行動に移した理由のひとつ。「こんな時だからこそ、自分が動かないと」と筆村社長は意気込む。当日の午前10時までに予約が必要で、函館市・北斗市一部で配達可能。
「ワインショップ・ワダ」(本町7、和田一明代表)では「ワイン募金」を企画。4月に入荷予定の「奥尻ワイン」1本の購入につき、100円を募金に回す。
同店で奥尻ワインが入荷するのは2年ぶり。今年の出来がよかったことから、数カ月前から入荷を決めており、すでに予約も始まっている。シニアワインアドバイザーの和田代表によると「奥尻ワインは、かつて大震災に見舞われた奥尻の復興の証し。今の状況でワインの購入を呼びかけることにためらいもあったが、応援につながれば」と話す。
一方、雑貨店「ハニーアップル&ストロベリーダーリン」(弁天町15、鈴木典子店主)では、手作りのポストカードを50円で販売。ポストカードの売り上げ全額を寄付に回す。
鈴木店主は地震発生時、店が古い建物を利用していることや海に近いことから自主避難するなど、地震の恐怖を体験した。その後、甚大な被害を知り、夫でイラストレーターのとんぷくさんと「支援のために何かしたい」と話し、ポストカード募金を思いついた。それまで100円〜150円で販売していたカードも一律50円で販売している。同店に品物を委託している雑貨作家のなかには、鈴木店主に賛同して一部商品の売り上げを全額寄付したいという声も上がり、助け合いの心は今後もつながっていきそうだ。
問い合わせは「五稜郭ふでむら」TEL0138・32・5014、「ワインショップ・ワダ」TEL0138・32・6545、「ハニーアップル&ストロベリーダーリン」TEL0138・84・5114。
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