食料高騰 店主ら悲鳴 市内のパン屋やコーヒー販売店
update 2011/3/9 12:46
穀物や砂糖、コーヒー豆など農産物の世界的な価格高騰を受け、函館市内のパン店やコーヒー販売店などでも、商品の値上げを検討する動きが広がっている。長引く景気低迷で消費者の節約志向が続く中、関係者は「現状を維持したいが、こればかりは…」と苦しい胸の内を明かす。
「こんなに上がるとは思わなかった」。函館市中道2のパン店「パンハウスシアン」の山本光義代表(63)は、昨年から徐々に値上がる小麦粉の仕入れ値に困惑する。パン65種類を並べる同店では毎月500キロの小麦粉を使用。昨年のこの時期は25キロ当たり3500円で仕入れていたが、現在は4000円。政府売り渡しの輸入小麦は、4月から18%値上がることが決まっており、輸入小麦に頼る同店にとっては痛手だ。
食料が高騰した2008年。食パン(1斤235円)やフランスパン(同140円)など主力商品を中心に10〜20円値上げした。かつてはパート従業員2人を雇っていたが、人件費を削り、現在は家族4人で切り盛りする。
山本代表は「砂糖やくるみ、レーズンの価格も上がっている。変わらぬ味を提供していくためにも、値上げ幅と相談しながら価格を上げる時期は来るのかもしれない」という。
ラーメン店も原料価格の値上がりや今後の動向が気になる。函館市花園町のあるラーメン店は、今のところ小麦価格上昇の影響は少ないとしながら「麺の値段が上がれば、いずれは値上げするかもしれない」。
函館市美原で自家焙煎コーヒーを販売する男性は、昨年からコーヒー豆の仕入れ値が値上がるのに驚く。コーヒー豆は中国など新興国での需要増に伴い国際価格が高騰している。男性はコーヒー10種類を全て100グラム400円で提供するが、「4月から仕入れ値は引き上げられ、数カ月先は価格を引き上げるかもしれない」と話している。
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