函館市議会、特例的教育支援基金の本年度の利用ゼロ

update 2011/3/8 10:22


 函館市議会第1回定例会は7日も一般質問を継続し、2氏が質問に立った。川越英雄福祉部長は、生活困窮などで授業料を滞納し、出席停止になった生徒を救済する特例的な教育支援基金の本年度の利用実績が0件だったと報告した。

 竹花郁子氏(無所属)の質問に答えた。

 教育支援基金は、社会福祉協議会が低所得世帯を対象に高等学校、大学の授業料と入学金を貸し付ける制度。これに加え、厚生労働省は近年の雇用情勢の悪化などを受け、昨年度から高校に通う生活困窮世帯の生徒に限定し、授業料滞納時までさかのぼって資金を貸し付ける特例措置を、本年度末まで実施している。

 川越部長は過去3カ年度の利用実績について2007年度が41件、3319万円、08年度が14件、1079万円、09年度が21件、1810万円とした上で、「特例的教育支援基金は、現在まで利用実績はない」と説明。同基金の周知に関しては、「利用案内のパンフレットを市役所の市民相談窓口や市社会福祉協議会に置いている」とし、特例措置については厚労省の通知に基づき、道や道教委から各高校へ呼び掛けているとした。

 一般質問はこの日で終了し、竹花氏と三遊亭洋楽氏(無所属)が登壇した。

 市はまた、本年度内に発注する予定の市立障害児・者3園統合施設の請負契約に関する議案2件を追加提案し、経済建設常任委員会に付託された。このほか、競輪事業にかかわるJKA交付金制度の改善を緊急に求める意見書案1件を原案通り採択した。9日には3常任委員会を開き、本年度一般会計補正予算案など議案11件を審議する。

提供 - 函館新聞社


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