函館でもガソリン急騰
update 2011/3/3 11:40
中東情勢や投機マネー流入などに伴う原油価格の高騰で、函館市内のガソリンスタンドなど小売店でも価格が急激に上昇している。各社とも1日から2日にかけて軒並み値上げ。レギュラーガソリン1リットル当たりの価格は高いところで142円、軽油は127円となった。価格はここ数年で大きく上げた2008年には及ばないものの、各社とも今後のさらなる値上がりを予測しており、厳しい春を迎えそうだ。
卸価格はこれまでも小刻みに上げられてきたが、全国でもトップレベルのガソリン価格激戦区とされる函館ではこれまで、小売り各社が企業努力で対応し極力価格には反映させないできたとされる。10年度のレギュラーガソリン1リットルの平均価格(函館市調べ)は、09年度よりは10円ほど高い水準だったものの、130〜140円付近の間で推移した。
ところが最近の急激な卸値の値上げに伴い、各社とも努力の限界を感じるように。加えて3月の決算期を間近に控えた季節的な要因も重なった。道南の石油小売会社106社で構成する函館地方石油業協同組合(和田善助理事長)は「このままでは会社運営も危ういところまできていたのではないか」とみる。
消費者の反応について小売り各社は「状況は理解されている」と受け止める。1日に各油種5円値上げしたJX日鉱日石エネルギー系のはこせき(海岸町)は、「世の中の流れとして受け止められており特に苦情はない。今後も卸値に連動して価格を動かさざるを得ないだろう」とする。
値上げを事前に知らせるサービスを行う企業も。出光興産系の池見石油店(西桔梗町)は2日にレギュラーは6円、軽油は5円上げしたが、メール会員(約130人)を対象にこの4日前に通知した。「値上げは今後も続くと思うが、せめて事前に知らせたい」とする。
状況について函館消費者協会の岩船寛会長は「世界的な問題が原因で仕方のないこと」と受け止める一方、卸・小売りに対しては「誠意のある対応で値上げ幅を抑えてほしい」とも願う。
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