漁船転覆 3人不明
update 2011/3/2 14:51
【八雲、長万部】1日午前5時ごろ、八雲町漁協所属のエビかご漁船「第28栄亀丸(えいきまる)」(4・9トン)が長万部町国縫の沖合で転覆したと、同漁協から第一管区海上保安本部(118番)に通報があった。室蘭海保の巡視船やヘリコプター、僚船20隻などで捜索したが、乗船していた船長の八雲町野田生、東庄太郎さん(66)、乗組員の同、東則明さん(56)、同町山越、中西淳さん(47)の3人が行方不明となっている。同船も発見されていない。
同海保によると、同船は午前3時半ごろ、山越漁港を出港した。国縫港から東南東約15キロの海上で船名の入ったかごなどの漁具約10点を発見。そこからさらに東南東約2キロ付近で油が浮いているのが見つかっている。捜索現場の天候は同日午前7時半で、東南東の風12メートル、波は3メートルでうねりがあり、曇っていたという。札幌管区気象台の観測によると、長万部町は同4時に東の風約5メートル、同5時には東南東の風約7メートルを観測していた。
正午ごろ山越漁港に駆けつけた東船長の漁師仲間によると、乗組員から「『船がひっくり返った』と携帯電話を通じて家族に連絡が入り、『今、船にしがみついている』と緊迫した様子を伝えていたようだ」と話していた。
この日は噴火湾でのボタンエビ漁の初日。八雲漁協からは同船を含め3隻が出港した。エビ漁は一斉操業のため、出漁できない場合、内浦湾エビかご漁業協議会から連絡が入ることになっているが、この日中止の連絡はなかったという。
捜索は天候が悪く難航した。同日は午前11時ごろに僚船の捜索が終了。その後、今後の対応策を検討する役員会議が同漁協で開かれた。また乗組員の家族にも捜索方法などの説明がされたという。同海保では巡視艇で引き続き捜索を続行。2日にもヘリコプター2機を使用する。また、同漁協によると、2日午前6時から近隣の漁協にも応援を要請し、現場海域に漁船20隻以上、約150人を動員し、捜索に当たる予定。同漁協は2日からすべての漁を取りやめ、全面的に捜索に協力するとしている。
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。