駒ケ岳火山防災講演会、噴火予知の現状紹介
update 2011/2/24 13:06
【鹿部】駒ケ岳火山防災会議協議会(事務局・森町)は23日、鹿部町中央公民館で北海道駒ケ岳火山防災講演会を開いた。北大大学院理学研究院附属地震火山研究観測センターの橋本武志准教授を講師に、活発な火山活動を繰り返す九州の霧島連山・新燃岳(しんもえだけ)の話題を交えながら火山噴火のメカニズムを学んだ。
橋本准教授は、周期的に噴火を繰り返したり、顕著な地震活動がある活火山は、噴火の予測がしやすいと指摘し、「現在の噴火予知は経験則によるところが大きい」と述べた。新燃岳は2010年1月からの1年間に周辺で山の膨張を示唆する地殻変動があったが、「普通ではないことが起こっていたことは分かっても、噴火に直結するかを判断するのは難しい」と話し、噴火の形態や規模まで明確に予測することは困難であるとした。
さらに、火山の内部を宇宙線で透視する最新の観測方法や地磁気を利用した火山の観測方法などを紹介。地震や地盤変動などの観測データとマグマの状態を詳しく知ることを合わせ、高度な火山予知が可能になるとし、「経験則に頼らない研究は発展途上だが、21世紀は高度な噴火予知の実力が試される100年になる」と述べた。
また、駒ケ岳の現状について、「最近は極めて静穏な状態が続いている。地震の頻度も少なく、地磁気にも異常は見られない」として、小康状態が続いていると述べた。
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