市水道経営審 谷地頭温泉売却に慎重論

update 2011/2/23 12:35


 本年度の第2回函館市上下水道事業等経営審議会(三浦汀介会長)が22日、市水道局(末広町)で開かれた。新年度の会計予算案などを議論し、民営化に向けて売却を検討している谷地頭温泉について委員から慎重な意見が相次いだ。また、新年度から水道料金の徴収や停水業務などを第一環境(東京)に包括委託することも明らかにした。

 新年度予算では、水道料金収入の減少や谷地頭温泉の収入減などが響き、財源不足額が水道事業で1・8億円、温泉事業で2000万円に上ることを報告。特に谷地頭温泉の利用客数は本年度に比べ10・7%減の36万1460人となる見込みを示した。

 谷地頭温泉について委員からは「内部努力で何とかなるのか」「指定管理者が収益を上げる努力が足りないのでは」との意見が出され、経営審で議論を深める必要があるとの認識で一致。同局は「民間の温泉施設との競合が大きいが、民業圧迫にならない配慮も必要で、売却も含めて検討している」と述べた。

 このほか、新年度からは水道料金の徴収や滞納整理などの業務を水道サービス業大手の第一環境に包括的に委託することも報告。現行の徴収管理課の職員を10人から5人に削減し、地元採用を含めて同社の社員18人程度が窓口対応や料金徴収、給水停止業務などを一括で請け負い、コスト削減や収納率の向上を目指す。

提供 - 函館新聞社


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