名芝居に1300人喝采「初春巴港賑」
update 2011/2/21 10:28
道南の各界名士が歌舞伎を演じる「初春巴港賑(はつはるともえのにぎわい)」第33回公演が20日、函館市民会館(湯川町1)で開かれた。今年は3年ぶりに歌舞伎十八番の名作「勧進帳」などを上演。心揺さぶる名芝居の数々に観客約1300人は喝采を送り、伝統芸能を堪能した。
実行委(今均実行委員長)と市文化・スポーツ振興財団(金山正智理事長)が主催する毎年恒例の歌舞伎。函館新聞社後援。
初めに行われた口上では、西尾正範函館市長が「今年の秋には縄文文化交流センターができる。函館の歴史と文化を誇れるまちづくりができるよう力を尽くす」と決意。函館中央郵便局の吉崎孝俊局長は「今年は郵便事業創業から140年の節目。函館の皆さまにより良いサービスを提供していくのが私たちの務めだ」と力強く述べた。
源義経の逃亡をめぐる武蔵坊弁慶と関守の富樫左衛門の山伏問答が見せ場の「勧進帳」では、主役2人が絶妙な掛け合いを披露。東京から特別出演した長唄連中の伴奏も、人情味あふれる名調子を盛り上げた。
遊女をめぐる男の刀傷沙汰騒動を描いた「伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)」では、人間の悪知恵や恥に忍ぶ男の姿が演じられる一方、ユーモアある芝居や、せりふを忘れる思わぬハプニングが起き、どっと沸く場面も。恒例の「白浪五人男」では立ち回りが決まると盛んな声援が送られていた。
初めて同公演を観賞したという鈴木厚子さん(68)は「素人歌舞伎ながら人情味ありユーモアありで最高だった。昔の日本人の生き方を感じることができた」と満喫していた。
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