会長への思い込め 天国に音色の便り…キングベークが手回しオルガン演奏会
update 2011/2/18 11:20
函館市亀田本町7のパン屋「キングベーク」で17日、手回しオルガンのコンサートが行われた。今年1月30日に94歳で亡くなった石館とみ会長が楽しみにしていた演奏会で、石館さんを慕う市民ら約30人が来店。「千の風になって」などを演奏し、天国の石館さんに届けた。
同オルガンは店舗改装のため、敷地内にあった大きなクリの木を伐採して作った。約1年間店内に設置していたが、今回が初演になる。 オルガン製作者である谷目基さんが演奏し、「美しく青きドナウ」で華やかにスタート。谷目さんは曲の合間に楽器の解説や制作時のエピソードなどを話し、会場は終始和やかな雰囲気に。「エーデルワイス」や「涙そうそう」など約10曲を披露したのち、来場者に呼び掛けて演奏体験も行った。子どもから大人まで数名が挑戦し、函館市の男性(74)は力強くハンドルを回して見事に1曲を演奏。「曲が終わるころには汗が出てきた。かなり力がいるので男性でも大変」と話していた。
ラストはスタッフ数名による「千の風になって」。佐々木智美副店長が「今日は会長も喜んで聴きにきてくれていると思う。心をこめて弾くので聴いてください」とあいさつ。1フレーズごとに交代し、歌を口ずさみながら弾ききると、会場は大きな拍手に包まれた。
この日、演奏にチャレンジした駒場小1年の金子紗依ちゃん(7)は「みんなの前に出るのは恥ずかしかったけど頑張った。重かったけど演奏できてよかった」と笑顔。谷目さんは「この店のすぐ近くで育った。クリの木に登って遊んだことがあった気もする。だから、このオルガンは自分にとっても思い入れが強い。とみおばあちゃんは優しい人だったので、温かい雰囲気になるように作った。今日の演奏、喜んでくれたかな」と話していた。
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