「函館育ちふっくりんこ蔵部」が日本農業で賞特別賞

update 2011/2/8 10:51


 道南の「ふっくりんこ」生産者でつくる「函館育ちふっくりんこ蔵部(くらぶ)」が、第40回日本農業賞・集団組織の部で特別賞を受賞した。生産者が品質維持に高いハードルを設定し、道南生まれのブランド米として成長させたことが高く評価された。同蔵部の木本勉部会長(50)=知内町重内=は「農業をやっているものにとって大変名誉ある賞。各生産農家や関係機関の関係者をはじめ、何よりお客様に感謝を申し上げたい」と喜んでいる。

 日本農業賞は、全国農業協同組合中央会などが主催し、地域社会の発展に貢献する意欲的な農業経営や技術改革に取り組む個人、団体に贈られる。特別賞は大賞に次ぐ高い評価で、集団組織の部には全国96件の応募があった。

 道南農業試験場(北斗市)生まれのふっくりんこは、道南の土壌に適した品種として、2003年にわずか20fの作付けで始まった。翌年、同蔵部が設立し、現在、渡島、桧山管内の14市町の生産農家837戸が加盟。昨年は2655fで9133dのコメを出荷した。

 蔵部には独自の認定基準があり、低いほどおいしいとされるタンパク値6・8%以下を維持するため、生産者が土壌改良や的確な生産管理を行っている。基準に従い、精算価格にも差をつけて、生産意欲を高めた。生産者自らが店頭で販売するなど、消費者の声を聞きながら、販路も道南圏から道内全体、全国へと拡大し、道南を代表するブランド米として成長した。

 木本部会長は「ふっくりんこは食味がよく、炊きたてはもちろん、時間がたってもおいしいお米」とする。新函館農協米穀課は「タンパク値が徹底して守られていることがおいしさを維持している。生産者のたゆまぬ努力と道南圏の消費者の応援があってこそ」と話す。

 今後の目標について木本部会長は「地味なことだが、今年も品質向上を目指して基準をしっかり守り、大事に育てていくことだけです。まだ食べたことのない人たちにもぜひ味わってもらえればうれしい」と話していた。

提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです