太平洋側に客船呼び込め…函館、室蘭、苫小牧、釧路4港連携
update 2011/2/8 10:51
函館、室蘭、苫小牧、釧路の太平洋側の4港が、クルーズ客船の誘致に向けて連携に乗り出した。1月下旬に函館側の呼びかけで4港の港湾関係者を集めた初会合を開催。道内の周遊で定番人気の小樽発着の日本海回りのツアーに対抗できるルート開発を目指し、連携したセールスや受け入れ体制の充実を図る。
函館港への客船誘致は、函館市などでつくる函館地区クルーズ振興協議会の設立に伴い、2006年度から本格化。客船の出入港時のセレモニーや船舶・旅行代理店などへの積極的なセールスで、近年は年間10隻前後の客船が入り、寄港地として一定の定着を見せている。
ただ、道内の太平洋側の港に寄港する客船は、1港だけに立ち寄るケースが多い上、函館と比べて苫小牧や室蘭は観光よりも商・工業港としてのイメージが強く、客船誘致への取り組みに遅れを取っているのが実情だ。
一方、日本海側では近年、小樽港発着で利尻・礼文、網走などを周遊するツアー「飛んでクルーズ」が人気を集めている。主に乗船客は新千歳から空路で小樽入りし、客船「にっぽん丸」で4泊5日で巡り、「15万円前後の料金の手軽さも受け入れられている」(同運輸支局)という。
4港が目指すのは「飛んでクルーズ」の太平洋版だ。1月21日には札幌で4港の実務者が集まり、連携して首都圏の船会社や旅行代理店に寄港をPRするほか、各地の観光資源などを情報共有して4港をセットにしたツアーを企画することで一致した。 会合では「函館からの呼びかけは『渡りに船』。単独のセールスでは限界があった」(釧路地区)との声もあり、今後は函館が幹事港となって取り組むことを決めた。同運輸支局の北條誠一首席運輸企画専門官は「各地の売りを共有し、それぞれの点を線で結び、太平洋エリアで客船誘致につなげたい」としている。
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