館城の築かれたルーツ紹介…郷土学講座

update 2011/2/7 10:40


 道南ブロック博物館施設等連絡協議会(会長・田原良信市立函館博物館館長)は6日、函館市地域交流まちづくりセンター(末広町4)で郷土学講座「道南の歴史を知る―幕末から明治初期」を初めて開いた。同協議会に加盟する施設の学芸員らの話を聞こうと、約170人の歴史ファンが参加した。

 普段は地元で調査や研究を行っている学芸員が、道南の博物館などの活動をより広く知ってもらい、各施設への集客を図る目的で開催。5講座で6人が講演した。

 厚沢部町郷土資料館学芸員の石井淳平さんと江差町郷土資料館の宮原浩さんは「なぜ明治維新の厚沢部に館(たて)城は築かれたのか」と題し講演。従来の諸藩が財政面で依存していた農業に頼らず、蝦夷(えぞ)地と本州との交易を一手に取り仕切ることで得た税金で、藩を運営していたことを紹介した。

 石井さんは、藩主の松前氏が、船の往来を目にできるよう、海沿いの高台に城を構えたと説明。1854年(安政元年)に箱館が開港し、貿易の拠点が新たに作られたことに危機感を覚えた松前氏が、農業に適した土地である館町に城を建設したと、その経緯について詳しく語った。

 宮原さんは、松前氏が館町に城を建設するにいたった理由に江差商人との関係を挙げて解説した。同講座ではこのほか、昨年7月に復元された箱館奉行所や五稜郭などについても講演が行われ、参加者は資料に目をやりながら熱心に聞き入っていた。

提供 - 函館新聞社


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