経済・財政の再生に重点…函館市長選 工藤氏が公約発表

update 2011/2/3 10:25


 4月の函館市長選に出馬を表明している前函館市副市長の工藤寿樹氏(61)は2日、函館市内のホテルで会見し、選挙に向けた政策を発表した。工藤氏は「まちが進化していく過程が見える力強いまちづくりを進めたい」と述べ、経済再生や財政再建、社会福祉の充実を政策の柱とする92項目を掲げた。

 工藤氏は重点政策として@経済再生A財政再建B福祉都市の実現C子どもや若者への支援○5歩いて楽しい「ガーデンシティ」の形成―の5点を挙げ、「私一代では実現できないかもしれないが、20年ぐらいかけて函館がよみがえれば」と述べた。

 経済政策では最優先課題として、新幹線時代を見据えた「大門再生」を挙げ、にぎわいの創出に向けてJR函館駅前に年少児らを対象にした「子どもおもしろ館」の建設を盛り込んだ。また、西部地区の歴史的建造物を芸術家の工房として再活用したり、五稜郭地区の空きビルにIT系の若手起業家を集積。「函館に新しくデザインと情報産業を育てたい」と説明した。

 財政面では「聖域なき行財政改革を断行し、年間50億円以上の財源を確保する」と強調。職員の退職手当債など赤字地方債に頼らない財政の実現や、市長給与の50%カットを打ち出し、職員給与については「民間企業と整合性のとれた体系に見直したい」として早急に調査に着手する考えを示した。

 市民体育館については「使い勝手の悪い付け足しではなく、コンベンションにも対応できる多目的アリーナに再整備する」として、現在の改修から全面建て替えに方針転換する考え。また、日吉4丁目団地跡に老人ホームや高齢者向け住宅を配した「福祉コミュニティーエリア」を整備する方針だ。

提供 - 函館新聞社


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