浜のかあさん料理コン最優秀「ホタテの昆布巾着」商品化へ

update 2011/2/1 10:33


 昨年2月に開かれた「浜のかあさん料理コンテスト」で最優秀に輝いた、砂原漁協女性部(石栗節子部長)の「ホタテの昆布巾着(きんちゃく)」がこの春早々、商品化される見通しだ。「食材を知り尽くした漁協女性部ならではの逸品。ほっとする味付けが良い」とバイヤーや有名企業が高く評価。同コンテストからの商品化は初めてで「この味を全国へ広げ、地域の盛り上げ役を目指したい」と関係者は意気込んでいる。

 「ホタテの昆布巾着」は、稚貝をコンブで包み、しょうゆで煮込んだ家庭料理。間引きした養殖コンブのとろけるような柔らかさに、ホタテのうまみが加わった。

 商品化のきっかけは、昨年渡島総合振興局などが2回開催した「道南食のブランドフェア」への参加。石栗部長らが料理を持ちこみ、全国有名百貨店のバイヤーと面談する形で、商品化への展望を探った。

 その中で、伊藤忠商事が注目。昆布巻きや煮豆商品など、年間4億2000万円と道内ではトップレベルの売り上げを誇る篠田食品工業(札幌市)との共同開発を持ちかけた。

 原料調達と熟練の技が必要なコンブ巻き作業は漁協女性部が、味付けを同社が担当する。「レシピ提供だけでなく、実際に商品づくりに携わってもらうことに意義がある。地域の食品ブランドの磨き上げそのもの」と同振興局水産課。昨年末から打ち合わせを重ね、現在は味付けの仕上げ段階に入ったという。

 すべて手づくりのため、大量生産は出来ないが、「間違いなく人気を得る。道南には良いものがたくさんある。これを機会に漁協をバックアップしていければ」(同社広報担当)。砂原漁協も「コンブやホタテを売り込む絶好の機会。当漁協に限らず、地域の素晴らしい水産物をPRするチャンスとも捉えたい」と期待する。

 商品は、砂原漁協女性部を前面に打ち出す。札幌や東京にある道のアンテナショップ「どさんこプラザ」などで3月か4月ごろに販売の予定。また、関係者は「いずれは大手コンビニエンスストアでも取り扱いしたい」としている。

提供 - 函館新聞社


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