積雪量欠測 人為的ミスと陳謝 函館海洋気象台
update 2011/1/29 10:54
江差町の積雪量が昨年12月中旬から積雪計のトラブルにより正しく測定されていなかった問題について、函館海洋気象台は28日、同気象台(美原4)で会見を行い、積雪データの異常は昨年12月15日午後2時から1月24日午後3時までの約40日間にわたっていたことを明らかにした。装置が故障していたことに加え、「職員が江差町特有の強風の影響を受け積雪がなかったと誤判断し、観測計の現地確認を怠った」と人為的なミスが重なったことを認め、今後は速やかに確認を取るなど再発防止に取り組む考えを示した。
会見した同気象台の中舘明業務課長によると、江差町にある江差特別地域気象観測所(無人)は、桧山合同庁舎(姥神町)の敷地内にあり、2.25メートルの高さから超音波を発射し、反射してきた時間を計測して積雪深を測定する。昨年12月14日、江差町役場から同気象台に「江差の積雪量が少なくないか」と問い合わせが入った。しかし、観測機器があるのは海岸に面した風が強い場所で、雪が飛ばされて積雪になりにくく、特にこの冬は平均風速が10bを超える風が多く吹いたため、積雪値の少ない状況にあるのでは、と職員間で判断。装置に疑いを持たず、現地確認を行わなかったという。
1月24日、3カ月に1回行う職員の定期点検で、積雪が目視で20a以上あるのに、観測地が数aだったことから装置の不具合が判明。職員が点検中に自然復旧し、再起動したところ、正常稼働に戻っている。原因は現在のところ不明。職員で調査し、なお不明の場合は業者に依頼する。同気象台では今回の異常発見を受け、管内のほか計10カ所の積雪計を緊急点検したが、異常はなかった。
また、観測データの分析を進めた場合、異常の発生が12月15日以前になる可能性があるとした。中舘課長は「1月14日に連絡を受けた際、速やかに現地で対応すれば欠測期間は長くならなかった。町による除雪予算の計上にも影響が考えられるなど、迷惑を掛けた」と陳謝した。
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