江差も大雪なのに…計器トラブルで「積雪ゼロ」
update 2011/1/28 10:38
【江差】気象庁が発表した江差町の積雪量が、昨年12月26日から今月23日まで、ゼロまたは極めて少ない状態が続いていたが、函館海洋気象台の調査で、積雪計のトラブルにより実際の積雪量が測定されていなかったことが27日までに分かった。
気象庁は、12月26日から1月23日の降雪量と積雪深のデータを欠測扱いとした。気象庁のホームページは、江差町の降雪量と積雪深に「×」の印を入れ、該当する日付けの観測値を消去。前後の12月25日と今月24日の観測値も、統計上の信頼性がないとした。
同気象台によると、桧山合同庁舎(姥神町)の敷地内にある積雪計は、地面に向けて発射した超音波が反射してきた時間を計測して、降雪量や積雪深を測定している。24日に職員が積雪計を調査したところ、計器が正常に作動しておらず積雪が観測されていないことが判明した。トラブルが発生した詳しい原因は分からないという。積雪計はすでに正常な状態に戻っており、27日午後5時現在の積雪深は平年より4センチ多い22センチという。
町内は、昨年末から連日の大雪に見舞われており、江差町は今月14日に「実際の積雪と観測値が異なるのではないか」と指摘したが、観測データの送受信は正常だったこともあり、異常が見逃されていた。同気象台は「地域の皆さんに大変なご迷惑をおかけした」とし、観測機器の管理方法を見直すなど対策を検討する。
気象庁は組織改革の一環として2007年、職員7人が観測業務に当たっていた江差測候所を廃止。無人の特別地域気象観測所に移行した。町は、産業や防災に及ぼす影響が大きいとして国に存続を求めていた。町建設課は「災害時やトラブル発生時は、人の目による観測や点検が欠かせない」として再発防止を求めている。気象庁が公表する雪に関するデータは、道路除雪を行う目安となり、積雪地の除雪経費を考慮した特別交付税の算定にも反映されるため、同課は「欠測は大雪の時期と重なる。影響は大きいのではないか」としている。
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