函水産高 高評価…食品の衛生でHACCP審査
update 2011/1/27 10:02
函館水産高校(村松裕史校長、生徒468人)は初めて、食品の衛生管理システム・北海道HACCP(ハサップ)の審査を受け、保健所の評価では最も高い6段階評価となった。主に食品加工場などが受けるもので、道によると教育機関がこの評価を受けるのは極めてまれ。同校は「授業で生徒に伝えてきた衛生・安全管理が高評価を受けた」とし自信を深めている。
HACCPは、米国で宇宙食の安全性を確保するために開発された食品の衛生管理システム。最終製品に対する検査に重点を置いた方法ではなく、原材料の入荷から加工、製品の出荷までの各製造工程ごとに、健康に害を及ぼす可能性がないかをチェックし、食品の安全性を高める。評価段階は高いほど高度な管理とされ、1〜6段階は保健所が評価。これ以上の7、8段階は民間の機関が行っている。
同校は、生徒に対して教育している衛生や安全の基準を客観的な判断を得る目的で評価を依頼した。このため審査を受けるに当たり特別な対策を取ることなく、通常の状態で臨んだ。
対象としたのは、通常の授業で製造することが多い「さけ水煮缶詰」。昨年12月8日に同校の食品製造室で実際に製造し、その様子を保健所職員が審査。同15日付で評価証が発行された。
同校によると、異なる製品を同一のラインで製造するため、一般的な加工会社の工場にはないハンディがあるという。工程では殺菌を「重要管理点」に設定し、温度や時間などを厳重に管理。講評では、作業区域分けや消毒などが特に高い評価を受けた。
同校水産食品科主任の星沢克幸教諭は「これまでやってきたことがある程度認められた」と喜ぶ。一方で、書類や記録の整理など改善点も指摘されたため「今後も努力し、予算が許せばさらに上の評価を得られるよう挑戦したい」と意気込んでいる。
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