外国客船 函館人気
update 2011/1/26 12:13
函館市がまとめた2011年度の客船入港予定によると、新年度に函館港に入港する客船は12隻となる見込みだ。このうち外国船は過去最多タイの7隻で、船の規模を示す総d数ベースでは過去最大となる。近年は客船の大型化が進み、中国などの急速な経済発展を背景にアジア向けのクルーズ需要が高まっていて、函館にもたらす経済効果に関係者は期待している。
市港湾空港部によると、「クルーズ元年」とされる平成元(1989)年度以降、入港数は同年度の20隻が最も多く、外国船だけでは92年度と2002年度の7隻が最多。これまでは外国船の入港数が国内船を上回ることはなかったが、11年度は初めて逆転する見通しだ。
船の総トン数でも、従来の外国船は1万トン級が主流だったが、近年は5万トンクラスの大型客船も名を連ねる。外国船だけでみると、入港した船の合計トン数は09年度の約25万トンが最大だったが、新年度は約29万dと過去最大となる。
本年度は計11隻が函館に寄港し、乗員・乗客数は1万838人に上った。新年度は船の大型化に伴い、さらに人数が増えるとみられ、3年連続で1万人の大台を突破する見通し。新年度はイタリアの「コスタクラシカ」(5万3000トン)、ドイツの「ブレーメン」(6752トン)が初めて入港する。
近年は中国や香港などの新興富裕層を狙い、アジア客を取り込む動きが加速している。中国人観光客の個人観光ビザの発給緩和も追い風となり、「1泊1−2万円のカジュアル船で大量に人を運び、アジアを出発港や寄港ルートに組み込むケースが増えている」(市港湾空港部)。
北海道クルーズ振興協議会(事務局・道運輸局)によると、クルーズ船の寄港地への経済効果は一般的に「(諸経費を含め)国内船1隻で2000万円、外国船で3000万円」とされる。函館は夜景や朝市といった観光資源にも恵まれ、シャトルバス運行など受け入れ態勢も整うため「道内有数のクルーズ寄港基地」と太鼓判を押す。
新年度は夏場以降の国内船の寄港スケジュールが未定のため、さらに寄港数が増える可能性もある。函館市は今後、苫小牧、室蘭、釧路の4港との連携を強化し、太平洋回りでの寄港ルートのプロモーションを積極的に展開する方針。
新年度の客船の入港日程などは次の通り。 ▽ふじ丸(2万3235トン、5月1日)▽フォーレンダム(6万906トン、同7日)▽ぱしふぃっくびいなす(2万6594トン、同15日)▽シルバーシャドー(2万8000トン、同19日、9月21日)▽コスタクラシカ(5万3000トン、5月22日、6月2日)▽ブレーメン(6752トン、6月9日)▽にっぽん丸(2万2472トン、7月17日)▽飛鳥U(5万142トン、同20日、8月27日)▽アムステルダム(6万2735トン、10月7日)
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